この記事の内容
「起業仲間 募集 アプリ」で探すと、サービスの名前はたくさん見つかります。ただ、同じ「起業仲間」でも、共同創業者を探すのか、工程を手伝ってくれる人を探すのか、相談できる相手を探すのかで、合うアプリの種類はまったく違います。先に「誰に、何を頼みたいか」を決めると、選ぶアプリと書く募集文が同時に決まります。この記事では、起業仲間を探せるサービスを、共同創業者マッチング型・ビジネスSNS型・副業・プロジェクト募集型・イベント・コミュニティ型の4つに分け、公式ページで確認できた実在のサービスで整理します。そのうえで、募集文に入れる7項目と例文、会う前に確かめること、アプリだけで決めない理由を書きます。想定読者は、これから起業仲間を探し始める個人・会社員の方です。
この記事について
書いているのは、作る側です。ハコブネを運営する株式会社Walkersは、受託と自社事業で累計300件の開発に関わり、200社以上の事業づくりを支援してきました。監修は取締役の池田龍一です。
外部のサービスは、公式ページで確認できたことだけを書いています。料金や機能は変わることがあるため、登録前に各公式サイトで最新情報を確認してください。ハコブネの事例と各サービスの出典は記事の最後にまとめました。
アプリを開く前に、募集する中身を3つ決める
「起業仲間 募集 アプリ」で検索すると、サービスの一覧がたくさん出てきます。ただ、どのアプリが合うかは、何を募集するかで変わります。登録する前に、次の3つを自分の中で決めておくと、選ぶのも書くのも早くなります。
- 相手の役割:一緒に経営を背負う共同創業者か、特定の工程を手伝ってくれる人か、情報交換できる同じ立場の人か
- 自分が出せる時間:週に何時間、どの曜日に動けるか
- いまの段階:アイデアだけか、顧客に話を聞き始めたか、すでに売上があるか
この3つが決まっていないと、どのサービスに登録しても、プロフィールと募集文がぼんやりします。起業仲間のアプリは「人を探す道具」というより、「自分が何を探しているかを文章にさせる道具」だと考えると、使い方を間違えにくくなります。
とくに1つ目の役割は、種類選びに直結します。共同創業者を探すなら専用のマッチングサービス、工程の一部を頼むなら副業・プロジェクト募集、同じ立場の人と話したいならイベントやコミュニティ、というように入り口が分かれます。
起業仲間を探せるアプリ・サービスの4つの種類
起業仲間を探せるサービスは、仕組みで分けるとおおむね4つになります。ここで挙げるサービス名と仕組みは、各社の公式ページで確認できた範囲だけを書いています。料金や機能は変わることがあるので、登録前に公式サイトで最新情報を確認してください。
①共同創業者マッチング型
共同で起業する相手を探すことに特化したサービスです。プロフィールに「やりたいこと」「持っているスキル」「探している相手」を書き、条件の合う人とつながる仕組みが中心です。
- Y Combinator Co-Founder Matching:米国のアクセラレーターY Combinatorが提供する共同創業者探しの場。公式ページでは、プロフィールを作る→条件に合う候補が表示される→招待を送る→相手が受け入れたらマッチ、という流れが説明されています。利用は無料で、プロフィールは承認されたユーザーにだけ公開されるとしています。ページは英語です
- ocosba(オコスバ):「起業・複業のためのマッチングプラットフォーム」を掲げるサービス。立ち上げ中のチームがメンバーを探す、スキルを活かせるチームを探す、といった使い方ができます。新規登録は無料で、プランの案内もあるため、使える範囲は公式サイトで確認してください
- CoPath:共同創業者探し向けのサービス。実名や会社名を公開せず、やりたいこととスキルからつながれることと、募集ボード、マッチした相手とのみのメッセージを特徴として挙げています。登録・基本利用は無料と案内されています
向いているのは、一緒に会社をつくる相手を本気で探している人です。反対に、「まず誰かと話してみたい」段階だと、相手の期待と温度差が出やすい種類でもあります。
②ビジネスSNS型
仕事上のつながりを作るためのSNSです。募集に特化しているわけではありませんが、経歴が見えるぶん、相手のことを調べやすいのが特徴です。
- LinkedIn:「世界最大のプロフェッショナルネットワーク」と自社で説明しているビジネスSNS。経歴・スキルを公開し、つながりや投稿を通じて人と知り合う使い方になります
- YOUTRUST:「仕事専用SNS」を掲げる国内のサービス。副業・転職の「ジョブ(募集)」の一覧があり、副業を探していることが第三者に通知されないこと、同じ会社の人には副業意欲が表示されない仕様であることが案内されています。新規登録は無料です
向いているのは、知り合いの知り合いから信頼できる人を探したい人です。いきなり募集をかけるより、自分が何をしているかを投稿しておき、反応してくれた人と話す、という順番のほうが噛み合いやすくなります。
③副業・プロジェクト募集型
「この工程を一緒にやってくれる人」を、募集ページとして出す使い方です。共同創業者ほど重い関係でなく、期間と範囲を区切って関わってもらう形に向いています。
- Wantedly:企業や団体が「募集」を掲載し、関心を持った人が「話を聞きに行きたい」で意思を伝える仕組み。ヘルプページでは、このボタンは選考に進む意思表示というより、話を聞いてみたいという関心を伝えるもの、という位置づけで説明されています。掲載側の条件は公式サイトで確認してください
- YOUTRUST のジョブ:上に挙げたYOUTRUSTの中で、副業・転職の募集を探したり出したりできます
向いているのは、すでにやることが決まっていて、足りない工程がはっきりしている人です。「デザインを週3時間」「顧客インタビューを10件」のように範囲を書けるほど、応募が集まりやすくなります。
④イベント・コミュニティ型
アプリの中でマッチングするのではなく、イベントや勉強会、コミュニティで人に会う入り口です。人を探すための仕組みではありませんが、実際に一緒に手を動かしたうえで知り合えるのが最大の違いです。
- connpass:株式会社ビープラウドが開発・運営する、IT勉強会を支援するイベントプラットフォーム。エンジニア向けの勉強会や技術イベントを探せます
- Startup Weekend:金曜夜から日曜夜までの54時間で開かれる「スタートアップ体験イベント」。アイデアをピッチし、その場でチームを組んで形にしていく流れです。国内の開催情報はNPO法人Startup Weekendのサイトにまとまっています
向いているのは、文章より、一緒に作業したときの感触で相手を知りたい人です。エンジニアの仲間を探すなら技術系の勉強会、事業を一緒に立ち上げる相手を探すならチームを組むイベント、というように、探したい相手がいそうな場を選びます。
種類の選び方は「段階」と「相手に求めるもの」で決まる
4つの種類に優劣はありません。自分の段階と、相手に求めるものの組み合わせで選ぶと迷いにくくなります。
- アイデアだけの段階で、相談相手がほしい:④イベント・コミュニティ型から。まず同じ立場の人と話すほうが早い
- 検証を始めていて、共同で経営する相手を探している:①共同創業者マッチング型。条件を具体的に書ける段階になってから
- やることが決まっていて、特定の工程を任せたい:③副業・プロジェクト募集型
- 身元や経歴を確かめながら、ゆっくり関係を作りたい:②ビジネスSNS型
複数の種類を同時に使うのは構いませんが、募集文は種類ごとに書き分けてください。共同創業者に向けた文章と、週数時間の手伝いを頼む文章では、相手が知りたいことが違います。同じ文章を使い回すと、どちらの相手にも刺さりにくくなります。
また、アイデアの段階で共同創業者を探し始めると、「何をやるか」ではなく「誰とやるか」の話が先に進みがちです。自分ひとりで顧客に話を聞く、小さく売ってみる、といった工程を少し進めてからのほうが、相手に見せられる材料が増えます。進め方は仮説検証のやり方で整理しています。
募集文の書き方。入れる7項目と例文
どのアプリを使っても、読まれるかどうかは募集文で決まります。入れておきたいのは次の7項目です。
- ①何をやろうとしているか:誰の、どんな困りごとを解決する事業か。1〜2文で
- ②いまの段階:アイデアのみ/顧客に話を聞いた/試作がある/売上がある
- ③自分が担うこと:自分のスキルと、すでに進めたこと
- ④相手に頼みたいこと:役割と範囲。「一緒に頑張れる人」ではなく具体的な工程で
- ⑤時間と進め方:週に何時間、オンラインか対面か、打ち合わせの頻度
- ⑥報酬や持分の考え方:決まっていないなら「最初の3ヶ月は無報酬で試し、その後に話し合う」のように、決め方を書く
- ⑦最初の一歩:「まず30分オンラインで話しましょう」など、応募したあとに何が起きるか
書き方の例を1つ挙げます。
「小さな飲食店向けに、予約の電話対応を減らす仕組みを作ろうとしています。いまは飲食店オーナー8人に話を聞き終えた段階です。私は営業と顧客への聞き取りを担当しています。一緒に試作を作ってくれるエンジニアを探しています(週5時間程度、オンライン中心、週1回30分の打ち合わせ)。報酬と持分は、最初の3ヶ月で試作を1つ動かしたあとに話し合って決めたいと考えています。まずはオンラインで30分、お互いのやりたいことを話せたらうれしいです。」
募集文で一番大事なのは、相手が「自分に何を頼まれているか」を一読で分かることです。熱意や将来の大きな構想は、話してから伝えれば足ります。逆に「世界を変える」「一緒に夢を追える方」のような言葉だけの募集は、具体的な役割が見えないため、応募する側が判断できません。
もう1つ、書かないほうがよいこともあります。勤務先の社名、社内の非公開情報、取引先の名前、まだ公開していない事業の核心部分です。とくに会社員のまま募集する場合、本業との線引きは慎重にしてください。副業・兼業の扱いや競業避止、秘密保持の範囲は勤務先ごとに違います。勤務先の規程を確認したうえで、判断に迷う部分は社会保険労務士や弁護士などの専門家に相談してください。
会う前に確かめること
応募が来たり、良さそうな人が見つかったりしたら、会う前に確かめておくことがあります。アプリで知り合う相手は、共通の知り合いがいないことが多いからです。
- プロフィールと実際の活動が一致しているか:作ったもの、書いた記事、過去の仕事など、外から確かめられるものがあるか
- 相手の目的:共同で事業をしたいのか、仕事を受けたいのか、情報を集めたいのか。最初のやり取りで聞いてかまいません
- 最初はオンラインか、人目のある場所で:初対面から自宅や個室を指定されたら、いったん立ち止まる
- お金の話が先に出てこないか:初回から出資や高額な講座・商材の購入、紹介料の話が出る場合は、事業仲間探しとは別の目的の可能性がある
- 個人情報の出し方:住所や勤務先、身分証の画像などは、関係ができるまで渡さない
会う前の確認は、相手を疑うためではなく、お互いの時間を無駄にしないためのものです。目的が違うと分かった時点で、丁寧に断れば十分です。
また、多くのサービスには通報やブロックの機能、利用規約で禁止されている行為の一覧があります。勧誘目的のメッセージや、規約に反するやり取りを受けたら、そのサービスの窓口に知らせてください。
アプリだけで決めない理由
アプリは出会いの数を増やしてくれますが、一緒に事業を立ち上げる相手を、アプリの中だけで決めるのはおすすめしません。理由は3つあります。
1つ目は、文章と仕事ぶりは別物だということです。プロフィールや募集文がうまい人が、締め切りを守る人とは限りません。逆に、文章は短くても、手を動かすと頼りになる人もいます。
2つ目は、揉めごとの多くは、条件ではなく進め方のずれから起きることです。連絡の返し方、決めるときの速さ、うまくいかないときの態度。これはメッセージのやり取りでは見えにくく、一緒に作業して初めて分かります。
3つ目は、持分や役割を急いで決めると、あとで動かしにくいことです。とくに持分や報酬が絡む話は、口約束にせず書面にし、税理士や弁護士などの専門家に相談したうえで決めてください。
だからこそ、アプリで知り合ったあとに期間を区切って小さく一緒にやってみる工程をはさむのが現実的です。たとえば「2週間で顧客5人に話を聞く」「1日で試作を1つ作る」のように、終わりがはっきりした作業を一度やってみる。一緒に1つ終わらせてみることが、どんなプロフィールよりも相手を知る材料になります。相性の見極め方やマッチング後の進め方は、姉妹記事の起業仲間のマッチングで詳しく書いています。役割や取り分を決める話は、協業で新規事業を立ち上げる方法も参考になります。
アプリと並行して持っておく場の一例:ハコブネ

前の章で、アプリで知り合った相手とは、期間を区切って小さく一緒にやってみる工程をはさむと書きました。その手前で、自分がいま何を進めているかを継続して人に話せる場があると、募集文だけでは伝わらない部分を補えます。④イベント・コミュニティ型の一例として、ハコブネを紹介します。先にお伝えしておくと、ハコブネは起業仲間のマッチングサービスではなく、人の紹介や案件の斡旋もしていません。同じように事業を立ち上げている人と、定期的に顔を合わせる場という位置づけです。
- 運営:株式会社Walkers(AI駆動開発・ノーコード開発のシステム開発会社/2021年8月設立)。運営パートナーは株式会社AI Docks
- 費用:月額4,980円(税込)、入会金・解約金は0円(2026年6月22日ローンチ)
- 提供の中身:Discordでのやり取り、定期報告会、10分の個別メンタリング、イベント
- ランチ会:月1〜2回・1回60〜90分。2026年9月4日の回(池袋)は7名、うち2名はメンバー以外(事業開発が本職の人と、社内新規事業の担当者)
募集を出す前に、作りたいものを一度自分で形にしておきたい場合は、1日で取り組むイベントもあります。1DAY新規事業立ち上げイベントは、会員は参加費無料、一般3,000円です。アイデアがなくても、開発が初めてでも参加できます。2026年8月23日のハッカソン(東京・目白台+オンライン)では、開発が初めての人を含む参加者全員が、4時間弱でそれぞれのプロダクトを完成させて発表しました。手元に試作が1つあると、募集文の「いまどこまで進んでいるか」を具体的に書けます。
これは選択肢の一例です。共同創業者をすぐに見つけたいなら①の専用サービスのほうが合いますし、特定の工程を頼みたいなら③のほうが早いこともあります。目的に合わせて、アプリと顔を合わせる場を組み合わせてください。
よくある質問5選
質問1起業仲間を探せるアプリは無料で使えますか
この記事で挙げたサービスのうち、Y Combinator Co-Founder Matching、CoPath、YOUTRUSTは公式ページで無料と案内されています。ocosbaは新規登録が無料で、プランの案内もあります。使える範囲や料金は変わることがあるので、登録前に各公式サイトで最新情報を確認してください。
質問2会社員でもアプリで起業仲間を募集してよいですか
募集すること自体はできますが、副業・兼業の扱い、競業避止、秘密保持の範囲は勤務先ごとに違います。募集文に勤務先の情報や社内の非公開情報を書かないこと、勤務先の規程を確認すること、迷う部分は社会保険労務士や弁護士などの専門家に相談することを前提にしてください。
質問3アイデアがなくても起業仲間を探せますか
探せますが、共同創業者マッチング型より、イベントやコミュニティで同じ立場の人と話すところから始めるほうが噛み合いやすいです。アイデアがない段階で共同創業者を募集すると、相手に見せられる材料が少なく、条件の話が進みにくくなります。
質問4募集文にはどのくらい具体的に書けばよいですか
相手が「自分に何を頼まれているか」を一読で分かる程度です。事業の内容、いまの段階、自分が担うこと、相手に頼みたい工程、時間と進め方、報酬や持分の決め方、応募後の最初の一歩の7項目を入れると、判断しやすい募集になります。
質問5アプリで知り合った人と、すぐに共同創業してもよいですか
すぐに決めるのはおすすめしません。期間を区切って小さな作業を一度一緒に終わらせ、進め方が合うかを確かめてから役割や持分を話し合うほうが安全です。持分や報酬が絡む取り決めは書面にし、税理士や弁護士などの専門家に相談したうえで決めてください。
この記事で触れた事例の出典
最終更新:2026年9月25日
